先週は、サービスデザイン会社の先駆けと言われている Live|Work のファウンダーでもあり、現在はMethodという会社でPrincipalをしている クリス が来て、いろいろと議論やアドバイスをしてくれました。 週の途中で、インフォーマルなレクチャーもしてくれました。サービスデザインをはじめたパイオニアでもあるので、どんな話をするんだろうと思っていたのですが、サービスデザインという言葉や手法に関しては、むしろ批判的なスタンスを持って仕事をしているようです。一応、念のために確認しますが、否定的ではなく批判的です。以下、いくつか簡単に紹介します。 例えば、サービスデザインの手法について。サービスデザインの仕事のプロセスは3つとか4つとかに分けて言われることが多いけれど、ほんとにそれでいいのだろうか、と話します。インサイトを得て、デザインし、それを現場に落とし込む。そういったサイクルをつくれば、仕事の分担もしやすいし、何よりお金が取りやすい。でも、それが本当に効率的に良いアイデアを生み出す方法なのかと。むしろ、リーンスタートアップのようにぐるぐると仮説と実践を即座に繰り返して行く方がいいのではないかと。 また、サービスブループリントについても批判の目を向けていました。もちろん、サービスの流れをマッピングして可視化することで見えてくる事も沢山ありますし、有用なところが沢山あります。でも、それってあくまで想定的なブループリントでしょと。おっしゃる通り、青写真です。 もっと実際のデータに基づいたインサイトの引き出し方が沢山あるではないか。無料のウェブ解析ソフトを使うだけでもいろんなことがみえてくるはず。あるいは、動きのあるブループリントだってできるじゃないかと。 かなり粗いまとめですが、エスノグラフィーとブループリントというサービスデザインでは中心的な手法について、いくばくかの批判的な意見を持っています。去年のサービスデザインのカンファレンスであるNEXTの講演でも同じようなテーマを話しているので、英語が大丈夫な方はご覧ください。まだ再生回数が50回と、少ないです。こちらです↓。 クリスは元々はプロダクトデザインを学んだそうです。それでも、今の工業製品みたいなものを自分は作りたいのか、大量生産して大量廃棄されるも...
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