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5月, 2013の投稿を表示しています

未来のドアはどんなデザイン?

PLANK(スイッチ) Motors and Musicの1週間のセッションで、 Motors and Music Platform をつかったプロトタイプをつくりました。このプラッフォームは、未来のプロダクトやインタラクションを考えるためのツールだそうです。お題として与えられた機能は、主に二つ。モーター付きスライダーと古いハードディスクドライブを改造してつくられたスイッチです。スイッチの方は、開発者の名前から「 プランク 」と名付けられています(リンク先は、プランクについての初期の論文です)。 スライダーもスイッチも、ハプティックな感覚をプラミングで付け加えられるところが味噌です。また、スライダーやスイッチそのものの動きやハプティックな入力(感触)に合わせて、音を制御することもできます。 ボタンやタッチパネルといったインターフェースは、現在のプロダクトの主流を占めているわけですが、近い将来、よりハプティック(触覚的)なインタラクションが導入されていく可能性があります。 例えば、近い将来のドアは、今とは違う感触、今とは違う音が鳴るものになっているかもしれません。 さて、このプラットフォームを使ってどんなデザインを生み出すか考えなくてはらなりません。どんなシチュエーションで、どんなインタラクションやどんなサウンドを生み出すかということを考えるとなると、それなりの数の選択肢になっていきます。 与えられた時間は、1.5日。まずは、今回のチームメートとコーヒーを飲みながら、アイデアだしとスケジューリング。アイデアをだしきったかなというところでアイデアを絞りこみ、さらに作業の要素を洗い出し、それをつぶすようにトライ&エラーを繰り返しながら進めていきました。 私たちのプロトタイプは、天気の情報のインプットを想定して、そこから感覚と音を生み出すプロダクトになりました。今回のプロトタイプはもう少し洗練させていく予定です。また改めて紹介したいと思います。 プロトタイプはできたものの、まだこのテーマに関する理解は道半ばな感じです。今後もMotors and Musicの意味や可能性について引き続き考えていきたいと思っています。

間のあるプレゼン

デンマークの昔の医学学校のレクチャーホール ここ数ヶ月、何かとプレゼンの機会が多い生活を送っています。しかし、だからといってプレゼンの力が急激に上がったかというとそういうわけでもありません。プロジェクトを時間内に終わらせることに力を使い果たして、プレゼンがイマイチになってしまうこともあります。クラスメートのプロジェクト発表をみていても、せっかく内容が良いのだから、もっとうまくプレゼンすればいいのにと思うこともあります。 ということもあってか、一日だけのプレゼンのワークショップがありました(たまに行うそうです)。いまどき、プレゼンについては、ちまたに情報があふれていますし、ありきたりなTipsを言われてもそれほど心動かない「ちょっと生意気な子」的なマインドセットの方が多いと思うのですが、英国出身元教師のコペンハーゲン在住の講師は、その辺りもわきまえていて、オーディエンスの反応を見ながら、即興的に演習を進めていました。 面白かったのは、英語がうまい人であっても、抑揚をつけるだけでかなり伝わる話し方になるところでした。特に頭が切れて、いつもはスピードにのって話すクラスメートがゆっくり話しだすと、そこにまた別の人格が現れたんじゃないかと感じられたのには驚きました。ネイティブスピーカーにも上達の余地がありまくるのです。日本人による日本語でのプレゼンだって上達の余地がありまくる場合が多いのですし、これはちょっと考えれば当たり前のことなのですが、目の前で変化を見せられたので印象に残りました。 英語を母国語としない自分にとっては、まだまだだぞという叱咤にもなりましたし、準備をすれば(あまり準備をしてこなかった)ネイティブに負けないプレゼンができるんだという自信(?)にもなりました。 一段落を10分ぐらい練習してから発表するというエクササイズをしたのですが、 ・声の大きさを調整して、抑揚をつける。 ・大事な単語の前にちょっとだけ間をあける。 ・比較や対比などをわかりやすく伝える。 などのテクニックを、少しだけ体得できたように思います。これは、ほとんど演劇です。今後も時間をつくって、少しでも話し方のバリエーションを増やしていきたいと思います。 うまい英語のプレゼンといえば、Lord Ken RobinsonだよなぁとTEDのペー

コペンハーゲンにきて4ヶ月

CIIDにきてから4ヶ月がたちました。先々週は、これまでのプロジェクトをまとめる週でした。主に、プロジェクトの要約をし、場合によってはプロジェクトの紹介動画をまとめました。納得のいくもの、いかないもの、いろいろありますが、この4ヶ月を振り返る良い機会になりました。 この4ヶ月を簡単にふりかえってみようと思います。 − モノをつくる手 CIIDでは、常に何かをつくっています。パソコンにむかってつくる場合もありますが、模型をつくったり、スケッチをしたり、手を動かしていることも多いです。レーザーカッターで立体物をつくることも、電動の木工機械を扱うことも、特別なことではなくなってきています。 CIIDに行きたいと思った理由のひとつが、自分にまだモノをつくる手があるのかどうか確かめたかったのがありますが、今では自分にはモノをつくる手があるのだとうことを実感しています。むしろ、「モノをつくる手」がどうだとか、大仰に考えていた自分がおかしくもあります。レゴ、工作用紙、ミニ四駆、自転車いじりにいそしんでいた少年時代以降、どうして手でモノをつくらなくなってしまったのかということについて疑問に思うほどです。 ほとんどの人が言語をあやつるように、モノをつくる手は誰にでもあります。ただその環境があまりにも乏しい。そんなことも考えるようになりました。美術や図工の時間を大事にする動きや ファブラボの推進 には大賛成です。 − プログラミング 主に Processing というプログラミング言語を学んできました。 Arduino という電子工作を動かすための言語もProcessingとほぼ同じです。 プログラミングの専門家にならずとも、Processingぐらいの入門的な言語を知っておくと、図像を動かしたり、電子工学的にモノを動かしたりといったことができるようになり、デザインや表現の幅が広がります。モノとモノを関連づけたり、映像表現に活用できるように、もっとプログラミングのスキルをあげていきたいところです。 また、モノをつくる手と同じことですが、Processingはおそらく小学校高学年ぐらいからでも遊べる言語なので、もっと多くの人たちが若いうちから触れられるようになったらいいなと思うようになりました。英語圏だとProcessingのサイトはもちろん、 Dani

Experimental Imaging

MattとTimoによるExperimental Imagingのセッションの一週間。少し前のInformation Designでもお世話になりました。この二人は、教える内容もさることながら、佇まいとか話し方、アドバイスの仕方など学ぶところがたくさんあります。数年後はこんな感じのおっさんになりたいなぁという憧れのコンビ。二人で掛け合いながら、個人的な思い出や参考映像を見せながら進めていくやり方もグッドです。 Experimental Imagingのテーマはまさに実験。 カメラをつかって、できるだけExperimentせよ!というのが目標です。さらに、なんでも実験すればいいというのではなく、"Making Invisible Visible"が課題です。Making Invisible VisibleはTimoのこだわり(研究課題)でもあり、デザイン過程においてもVisibleにするのかInvisibleにするのかというのはひとつのポイントでもあります。 一週間の流れをざっと説明すると、月曜日は静止画についての課題(Brief 1)、火曜日、水曜日は動画についての課題(Brief 2)、木曜日、金曜日はさらなる課題(Brief 3)という流れでした。どれも2人組で行います。 Brief 1は、 見えないものを見える化する写真を撮る。見えないものとは・・・というところでいろいろな解釈もできますが、露出を長くしてLEDライトを持って走る様子を撮ったり、ボタンを転がして瞬間写真を撮ったり、とにかく実験しました。私のグループが特に時間を使ったのは、水に関する実験。噴水の写真を撮ったり、自分たちで水にモノを落としたり、ストローで波をつくったりして、それを様々な設定で撮影しました。 回転しているボタン シャッタースピードや露出など、 知っている人は知っていることですが、こうしていろんな設定で実験する機会ってそんなにはないと思います。数時間、カメラをつかって身の回りのモノやコトで遊び倒すだけで、カメラとの友達度がかなりアップするはずです。 Brief 2は、同じテーマでストップモーションを使った映像をつくること。Dragonframeというソフトを使いました。 いくつかのトライ後、 もうひとつ面白くないなぁと思っていたと

もやい結び King of Knots

今週はPorfolio Weekということで、これまでやってきたプロジェクトのまとめをしています。週末には、公開される予定です。 ということで、いつもよりリラックスしたムードなのですが、それぞれのパソコンの動き方は結構激しいようです。 IDDもすでに2週間ほったらかし。 先々週は、Human Harpのセッションの続きでした。その前の週とはまた少し違う角度から、Human Harpの活用についてのプロトタイピングが続きました。 僕のチームのテーマはパペット。操り人形です。これまで、パーツごとにプロトタイピングをしてきたグループからそれぞれメンバーが集まり、ダンサーや歩行者がパペットのような動きを実現できる装置を開発します。 糸がでてくるメインのモジュールとの接点に磁石を使うチームがぼくらのチームはボタンを活用する方向ですすめていきました。そして、水曜日にはミシンをひっぱりだし、裁縫がメインになっていきました。 そして、個人的に今回の発見のひとつは「ひもの結び方」。知っている人は知っているのだと思いますが「もやい結び」にしびれました。英語ではKing of Knotですよ。 King of Knotも多いに活用され、できたのは・・・ポートフォリオにこうご期待。