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6月, 2013の投稿を表示しています

Tangible User Interfaceをつくる

ブログ更新ご無沙汰してしまいました。

CIIDは、Tangible User Interfaceの4週間のセッションがはじまって2週間がすぎました。ちょうど3週目がはじまったところです。

このセッションのテーマは、「Re-telling Time」です。時を伝えるものといえば、時計が典型的ですが、Tangibleかつ新しい方法で時を伝えるプロダクトを作るというのが課題です。

1週目は、月曜日から水曜日までは、リサーチやインタビューを重ねながらグループで議論を深めました。私たちは、日々、時間に追われたり、迫られたりしているわけですが、時間について深く考えることは意外と少なかったりします。時間についてのインタビューは、その人の時間の過ごし方から哲学まで、生き様がよく現れていて面白かったです。

1週目の終わり土曜日もつかってにプロダクトデザインを専門とするUmeå Institute of DesignからきてくれたJasjit Singhのワークショップ、2週目に入ってからは、プロダクトデザイナーでもあり、リサーチャーでもあるRichardから、プロダクトをつくる時の考え方や模型づくりについてレクチャーをうけながら、プロトタイピングをすすめていきました。

コンセプトのブラッシュアップも同時に進めるのですが、議論やスケッチだけで話し合うよりも、3次元のカタチが加わることで、より具体的に考えられたり、逆に混乱が起きたりと予想外のことが起きるのが新鮮です。グループごとにコンセプトとモックアップをプレゼンしてとりあえず二週目終了。

今回のセッションは、ちょっと前のMotor and Musicのセッションにも近いものがありますが、よりオープンな課題なので自由な反面、議論し続けているとコンセプトがまとまらなくなる危険が常に伴います。

なので、できるだけカタチに落とし込んで、実際に使われる場面やケースに引き寄せながらグループ内でディスカッションを進めていくように気をつけます。グループダイナミクスの「山あり谷あり」は毎回のことなので慣れてきましたが、毎回、テイストだったり、勘違いだったり、コンセプトの善し悪しだったり、いろんな紆余曲折があります。幸いなことに、2週間経ち、我がチームもまとまりがでてきました。

さて、このTangible User Interfaceは、ご存知の方が…

未来のためのエビデンス

先日(といっても、もう2週間以上も前に)参加したレクチャーで語られた公共セクターにおけるエビデンスの話が面白かったので紹介します。

話を聞きに言ったのは、NESTAのディレクター、Geoff Mulgan氏。NESTAは、人々や組織の良いアイデアをかたちにするのをサポートするイギリスの独立系シンクタンクです。

"Nesta is an independent charity with a mission to help people and organisations bring great ideas to life."
私がGeoff Mulgan氏について初めて知ったのは、数年前。Australian Center for Social Innovationというオーストラリアのソーシャルイノベーションセンターのウェブサイトをみていた時でした。この団体の立ち上げに、Mulgan氏が関わっていました。そこから彼の経歴をみて、NESTAだけではなく、Young Foundationのディレクター、DEMOSというシンクタンクの立ち上げ、ナンバー10(イギリスの政治の中枢)のアドバイザー、Studio SchoolAction for Happinessなど、さまざまな変革を起こしてきた人だということがわかりました。中でもStudio SchoolのTED talkはインパクトがありました。それから、いつか会ってみたいと思う一人になっていました。

その彼がコペンハーゲンのMindLabでモーニングレクチャーを行う。しかも無料。さらに、コーヒーとクロワッサン付きということで参加しないわけにはいきません。

レクチャーは、朝の8時半から。MindLabには、朝からにも関わらず役所関係の方、NPO/NGO関係の方、アカデミズムの方など、50名ほどのひとたちが集っていました。レクチャーのタイトルは、"Policy into practice: from projects to systems"。実践的な政策、意義のある政策を構想し、実践していくために必要なエビデンス(根拠)についての話が中心でした。

Mulgan氏はビデオでみていたのと同じ柔和な感じのひとで、話も聴きやすかったです。私は最前列右端に席をとりました。レクチャー開始まで…

ニューヨーク EYEBEAM でのレジデンシープログラム募集中

ニューヨークのArt + Technology Center のEYEBEAMでレジデンシーの募集があるそうです。募集は二種類あり、ひとつは、Open Call Residency "What is most important now?"(「今、一番重要なことは?」) 。もうひとつは、Public Knowledge Collaboratie Residency(「公共の知識」)。
先日、EYEBEAMのひとの話をきいたのですが、アーティストもテクノロジストもアカデミックもいて、ミュージアムとファブラボとワークショッップが混ざり合ったような超超領域的な場所のようです。
それぞれ締め切りは6月中。詳しくはウェブをご覧ください。
-- The general Eyebeam residency call has a deadline of June 14, only 10 days from now. We've changed the format a bit: "Eyebeam is throwing open its Residency program to a single line of inquiry: what is most important now? We are asking you -- the digital creators, hacker artists, creative technologists, instigating curators, researchers and cultural producers -- what are the developments that are most in need of support?".  
-- Eyebeam has also launched a collaborative residency program with Public Knowledge, a public interest advocacy organization in Washington, DC that seeks to ensure that copyright law and communications policy promote creati…

お天気アプリの "Partly Cloudy"

PartlyCloudyというアプリがあります。お天気アプリで結構売れているアプリだそうです。

このアプリをつくったRaureifというクリエイティブコンサルのFrankとRimmが中心となってGraphical User Interfaceの授業を受けています。デザインやタイプフェイス、ロゴなどの話をはさみつつアプリのデザインを作り込んでいくという内容です。

先日あったOpen Lectureでは、彼らが開発したPartlyCloudyの話が中心でした。何気なくつかっているアプリにも意図と意匠が込められているのだということを再確認。

このアプリのポイントは、デザインにこりすぎたアプリと天気情報をつめこみすぎたアプリの中間を狙ったところにあるそうです。そう思ってみてみるとなるほどとも思えなくありません。

時計の針を動かすように天気予報をみることができる魅力的なユーザーインターフェースに適度な情報量を盛り込んであるので、使いやすいし欲しくなる。

iPhoneを持っていないので使用感がわかりませんが、使い勝手も良いのかなと思います。日本でも結構な数が売れているようなので(日本で売れるというのはデザイナーにとって一生に一度経験したいことだったから嬉しいとも言っていた)持っている方いらっしゃるかもしれません。

彼らの別の仕事であるOECDのBetter Life Indexも良くできてます。

公共サービス領域でのデザイン手法の活用

先日、MindLabをおとずれた時にもらってきたディレクターのChristian Basonの小論文"Public Managers as designer: Can design-led approaches lead to new models for public service provision?"を読みました。どうやらこのリンク先の論文(DESIGNING CO-PRODUCTION:
DISCOVERING NEW BUSINESS MODELS FOR PUBLIC SERVICES)の内容とほぼ同じです。

この論文では、デザイン手法を用いた公共サービス改革の事例と関係者インタビューがまとめられています。デザイン手法のサービス改革においては、パブリックマネジャーが、トップダウン的な専門家や市民を助ける人といったマインドセットからファシリテーターに変わっていくところがひとつの肝のようです。特に、デンマークの事例は、論文に取り上げられた事例や現在取り組まれている現場に話を聴きにいきたくなりました。

公共サービス領域は、私も少し近くでみさせてもらう機会がこれまであったのですが、デザイン思考的なツールや考え方でもっとクリエイティブになるように思います(かつ成果が上がるというのがBasonの主張)。デザイン思考や参加型デザインの手法は、むしろ民間より公共サービス部門の方がインパクトが大きいのではないかと思ったりもします。

論文の最後に、パブリックマネジャーのマインドセットを変えるにはどうしたらいいのか、果たしてユーザー(市民)はCo-Productionを望んでいるのか。などの今後の課題なども箇条書きされていました。課題もしっかり共有してくれるのが論文の良さです。

公共サービス領域でのCo-production。まだまだこれからの分野のようですが、着々と成果や実践者が増えているようです。

MindLabからは、Co-Productionの事例短編集も最近出版されていて、こちらももらってきました(ウェブでもダウンロード可能です)。