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未来のドアはどんなデザイン?

PLANK(スイッチ)

Motors and Musicの1週間のセッションで、Motors and Music Platformをつかったプロトタイプをつくりました。このプラッフォームは、未来のプロダクトやインタラクションを考えるためのツールだそうです。お題として与えられた機能は、主に二つ。モーター付きスライダーと古いハードディスクドライブを改造してつくられたスイッチです。スイッチの方は、開発者の名前から「プランク」と名付けられています(リンク先は、プランクについての初期の論文です)。

スライダーもスイッチも、ハプティックな感覚をプラミングで付け加えられるところが味噌です。また、スライダーやスイッチそのものの動きやハプティックな入力(感触)に合わせて、音を制御することもできます。

ボタンやタッチパネルといったインターフェースは、現在のプロダクトの主流を占めているわけですが、近い将来、よりハプティック(触覚的)なインタラクションが導入されていく可能性があります。

例えば、近い将来のドアは、今とは違う感触、今とは違う音が鳴るものになっているかもしれません。

さて、このプラットフォームを使ってどんなデザインを生み出すか考えなくてはらなりません。どんなシチュエーションで、どんなインタラクションやどんなサウンドを生み出すかということを考えるとなると、それなりの数の選択肢になっていきます。

与えられた時間は、1.5日。まずは、今回のチームメートとコーヒーを飲みながら、アイデアだしとスケジューリング。アイデアをだしきったかなというところでアイデアを絞りこみ、さらに作業の要素を洗い出し、それをつぶすようにトライ&エラーを繰り返しながら進めていきました。

私たちのプロトタイプは、天気の情報のインプットを想定して、そこから感覚と音を生み出すプロダクトになりました。今回のプロトタイプはもう少し洗練させていく予定です。また改めて紹介したいと思います。

プロトタイプはできたものの、まだこのテーマに関する理解は道半ばな感じです。今後もMotors and Musicの意味や可能性について引き続き考えていきたいと思っています。

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